ここが変だよ〇〇さん!!~第12回:近くに開業する◯◯クリニック・・・〇〇病院は大丈夫!?~10年目医師が開業に思うこと4つ!!

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医師の開業について
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こんにちわへげらもげらです。

今回は医師の開業についてです。

医師A
医師A

もう医師としても10年目か・・・開業をするなら今のタイミングじゃない??

へげらもげら
へげらもげら

ほんとに!?(おまえ循環器しかみれんし、みたがらんやん

医師A
医師A

仕事に疲れちゃったし・・・もうそろそろ経済的に安定したいから!?風邪とかならみれるし大丈夫でしょ!

へげらもげら
へげらもげら

まじか!!(よけいきつくなるのでは!?)

わたしは万年勤務医ですが開業を検討したことはありますが・・・開業を本気でしたいと思ったことはないです。

特に神経内科、循環器内科、血液内科などの科で長年やってきて、その科で熟練した技術のある医師には勧めないし・・・もったいないと思います。

では、なぜそう考えるのか!?

日本の開業の問題点はへげらもげら的には下の4点になると思います

日本の開業の問題点
  1. 初期研修医が終わっていればいつでも開業できる。
  2. 標榜科は適当に決められる。(〇〇内科、〇〇循環器科など)
  3. 標榜している科に対しての知識・技術がどれほどあるかの指標がない。
  4. 開業のほうが業務量の負担は大きい。

ではいってみましょう!!

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目次

医師がとつぜん開業して大丈夫!?日本の開業の問題点!

医師が開業するのってどれくらいの年数と経験が必要と思います?

実は準備だけなら、何にもない勤務医でも1~2年ぐらいで開業できます。(早ければ半年でも可能と記載のある仲介業者もあります。)

流れ的には

開業を決意する→開業を手伝ってくる業者に依頼する→土地探し→建設→開業!!

商売になるのでしょうね。。。ほとんどマイホームの戸建て物件を建てるのと同じぐらいの手間で開業できます。(もちろん職員雇ったり、挨拶をしてまわったりなどの違いはあります。)

ただ開業を手伝ってくれる業者が、ほとんどやってくれます。電子カルテの導入、職員の募集や医薬品や設備の納入業者の紹介など全くの素人でも大丈夫です!

そして今の日本の開業の問題点は・・・医師なら誰でも開業できるということです。(2021年の話です。)

日本の開業の問題点
  1. 初期研修医が終わっていればいつでも開業できる。
  2. 標榜科は適当に決められる。(〇〇内科、〇〇循環器科など)
  3. 標榜している科に対しての知識・技術がどれほどあるかの指標がない。
  4. 開業のほうが業務量の負担は大きい。

1. 初期研修医が終わっていればいつでも開業できる。

これはびっくりされるかもしれませんが医師免許さえあれば開業できます。(初期研修はほとんどの人が終了していますが・・・自費診療しかしないなら初期研修も終える必要はないです。)

つまり保険診療をする近くのクリニックや病院も2年の初期研修を終えれば開業できることになります。

日本の医療は3年目でも20年目でも医師であるなら診療報酬の金額に違いはありません。

同じ診療・同じ検査・同じ処方なら基本的に払われる報酬は同じです。(一応加算はあったりしますが・・・微々たるものです)

だから良く言えば自由度が高いとも言えますが、悪く言えば見た目が良くて、人当たりがいい人なら開業すると患者さんがすぐに付くので医療技術がなくても開業が上手くいく可能性があります。

2. 標榜科は適当に決められる。(〇〇内科、〇〇循環器科など)

標榜科というのは難しい言葉ですが・・・

病院の看板に書いてある〇〇内科、□□こどものクリニック、△△皮膚科などの自分がみれると公にいっている科のことです。

この標榜科は専門医を持っているなどは関係なく決めれます。(今は医師会からの個数や表記の制限があります。)

まぁ、腎臓内科の先生が循環器を標榜したり、心臓血管外科の先生が消化器外科などを標榜することはまれです。(専門分野が違うため自分のみれない患者さんがたくさんくると困るからです。)

ただ各種専門の外科・内科の先生が一般外科・内科を標榜することは普通です。

これは、まぁ専門科でも一般診療もしているから一般外科・内科をできるだろうと自然に思うかもしれません。

ただ大きな病院しか経験したことのない人によっては注意が必要です。

大きな病院の専門家がいきなり開業することの問題点
  • 専門的な診察や処置しかしていない。(カテーテルや手術しかしない。特殊な患者さんの対応しかしていない)
  • 外来をやっているといっても、きちんとしたトレーニングを受けていない。
  • 中堅以上の医師になるとできないとはめったに言わない。

これはよくあるのですが・・・大きな病院になると専門家以外にも総合内科という科があったりして、その科が一般の内科の外来・紹介を受けたりワクチン接種の対応をしたりしています。

何が問題かというと、そういうところでは専門科の医師はその何でもしている科に全てを任せる(悪く言えば丸投げです。)

だから一般的な内科や外科の知識がない専門科の先生もいます

よく風邪ぐらいみれるよっていわれる先生がいますが・・・

その風邪ぐらいみれるっていうのは抗生剤や風邪薬を処方できるという意味ぐらいのときもあります。(風邪に抗生剤はいらないんですが、それでよくなって風邪に抗生剤が効くと思って処方する間違った成功体験の先生は多いです。)

内科のトレーニングを受けたものとしては風邪をみれるというのは

風邪以外の疾患を除外して重症度を判定して治療計画をたてれることです。(胃腸炎も同じです。)

日本ではそのぐらいの一般診療のレベルでも開業してやっていけるのは、トレーニングをしなくても診療報酬が同じだからだと思います。

大きな病院で働いていると色んなところから不適切な診断と紹介がたくさんあるので・・・日本の医療のアクセスのしやすさと医療のレベルは別物だなと働きだして思いました。

3. 標榜している科に対しての知識・技術がどれほどあるかの指標がない。

これは専門医であるなら大丈夫と思われるかもしれませんが・・・

専門医をとって10年以上経過している医師と数年の医師の医療知識のレベルは一緒ではないと言うことです。(経験はのぞいてください。)

専門医はとったあと更新の規定がありますが・・・基本t的に学科の参加した、発表した、病院での実務経験があるというぐらいで更新できます。

だから知識を増やしたり、一般的なレベルを保っているなどの評価は殆どできていない状態でも更新できるのが問題です。

特に開業医になると月~金まで働くことになるため当直はなくても・・・勉強する時間はやはり減少することになります。

意識がかなり高くないと勉強会などにも参加するのはかなりの労力となります。

かなり意識が高くないと知識のアップデートをし続けるのは難しいです。

4. 開業のほうが業務量の負担は大きい。

これは考えようにもよるかもしれませんが・・・

勤務医はなんだかんだいって、〇〇科の医師で複数人で科を支えていることが多いと思います。

そのため休んだり、学会行ったりある程度の自由は聞くのが普通ですが・・・

クリニックを開業すると基本的に1馬力でやっていくことになると思います。(収入が安定すればバイトを雇えると思いますが・・・最初は難しいです)

つまり自分が体調悪い時、用事があるときなどでも・・・病院はあけないと無収入になるのと・・・職員の給料や病院の固定費も払い続ける必要があります。

勤務医よりも給料が増えることが多いと言われますが・・・それ以上の負担が増えることは間違いないので・・・

勤務がきついから開業するというのは・・・正しい答えではないと思います。

どうしても今の病院をやめたくて、自分のやりたい事ができると開業する先生はいますが・・・決して楽な道が待っているわけではありませんね。

あと自分が高齢になった時どうするか・・・

子供が継いでくれるのか・・・別の医師に病院を託すのか・・・廃院するのか・・・

70~80歳でも引退できず働いている医師は多いですが・・・いくらお金があっても引退できず老後が送れないのは嫌ですね。

医師が開業する前に考えていること!!

そもそも今の勤務に不満があるときに開業するのは正しい選択なのかということです。

開業するメリットとデメリットは確実にありますので・・・

もし自分の勤務に不満があるならどこに不満があるのか分析してみましょう。

開業する間前に考える開業する理由!!
  1. 勤務している病院に不満がある。
  2. 勤務している科に不満がある。
  3. 医師としての仕事に不満がある。

1. 勤務している病院に不満がある。

これは病院との話し合いをしてみるのが一番だと思います。

ただストレスがある病院で働き続ける必要はないので・・・その時は思い切って病院を変えてみるのも手ではないでしょうか?

別にこのネット社会ですので医師転職サイトはいっぱいありますし・・・引っ越し代や入職時の祝い金を出してくれるところもあります。

それなら別に貯金がないからなどは関係なく病院を変えることができますので一度は考えてみてもいいかもしれません。

ただ転職活動にはリスクは基本ないですが転職自体には給料が下がったり、家族の同意が得られないときもありますので転職するときには条件をみて判断していきましょう

2. 勤務している科に不満がある。

これは、実際私の話なんですが・・・

同じ病院で同じ科にずっといると、経験値が溜まっていかなくなります。

それは病院にくる患者さんの疾患が病院によって偏りがあったり、上級医が変わらないと教わることの幅に限界がある。

そのため大体5年ぐらいするとルーチンワークが増えてくると思います。

わたしは科に不満がありましたが・・・病院自体は好きだったため、QOLの高く・比較的給料も高い救急科に移籍しました。

いまでもこの判断に満足しています。

科・病院が変更できないとマインドブロックされていると選択肢が見えなくなりますので一度考えてみてください。

わたしも言い出すのに・・・数年かかりました!!

3. 医師としての仕事に不満がある。

これはそもそも医師として自分の適性に悩みがある場合です。

これは仕事をしているだけでつらい状態だと思います。

思い切って開業するというのも手かもしれませんが・・・開業したあとにやはり向いてなかったということになれば・・・多大な借金が残ることになります。

それなら・・・医師としての仕事が殆どない文書作業が多い仕事を選ぶのも一つの手だと思います。(診断のみの放射線科・病理、保険会社の医師、老健施設の所長)

これは施設や科によってもどんな仕事があるか違いますので、なんとも言えませんが・・・

これも転職サイトなどを使い、自分の働ける希望のところを探すという形になります。

医師は免許業で独占的に行える業務が多いため、可能なら免許がいかした仕事を選んだほうがコスパのいい仕事をすることができると思います。

まとめ

病院が辛い!

職場環境が辛い!

働きたくない!

これは誰しもが思うことです。

ただ医療の業界はせまいため、マインドブロックも強く・・・転職や転科についてはかなり抵抗があると思います。

ただ実際にやってみたものとしては特に何かが大きく変わるわけではなく、わたしは転科してみて自分の希望通りにできたため非常に満足度が高かったです。

たしかに転科や転職をすることはリスクがありますが、そのことを考えたり、検討したりするのは特に問題ありませんし、業者さんの話をきくのも周りの人に自分から言わなければバレることもほぼ無いです。

一度きりの自分の人生ですし好きなようにしていくのが一番かなと思います。

では今回はここまでです。

今日も一日みなさんにとっていい日でありますように!!

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